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2020.11.03

「宮島宏木版画展」11/8まで開催中

1階展示室1・2では今週末11/8まで、見附市の物故作家 宮島宏の木版画を展示しています。

40歳代になってから版画を集中して制作した宮島は、木版画の特徴である凸版による面の表現に加え彫刻刀などで彫った凹部にもインクを詰め摺り取る工夫に苦心しました。丈夫な和紙を用いていますが、1枚の作品を摺り上げるのにはかなりの時間を要したと理解できます。何色も重ねまたバレンでの摺りだけでなく凹部も先端の細いもので摺り取ったと考えられます。
光沢のあるインクも特徴で、油絵の具を用いたり水性絵具にボンドやジェッソなどを接着剤として足していたものを使ったと思われます。

宮島は、木版画家の河内成幸に影響を受けました。凸版の木版画にシャープな凹版の線を組み合わせる独創的な版画世界を展開する河内の作品に出会い、宮島は版画の可能性を感じたのではないでしょうか。駅前の喫茶店彼の親族宅には、宮島から譲られた河内の作品が今も店内を飾っています。

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