展覧会

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詩人の絵を中心に – 酒井実通男コレクション展

会 期:
2016.06.04(土) - 2016.06.12(日)
時 間:
10:00ー22:00(入館受付は21:30まで、最終日は15:00終了)
休館日:
毎週月曜日

長岡在住の酒井実通男さん(Gallery art book chair主宰)のコレクションから、詩人が描いた絵、書籍などを展示します。

出品予定
<詩人>
西脇順三郎 瀧口修造 北園克衛 松永伍一 田中冬二 藤富保男 志村ふくみ(著作家・染織家) 四谷十三雄(夭折の詩人・画家) 矢内原伊作(哲学者・詩人)
<画家>
長谷川潔 駒井哲郎 青山美野子 古茂田守介 海老原喜之助 津高和一 末松正樹 植木茂(彫刻家) 小坂圭二(彫刻家) 他
<書籍>
画集 詩集 著作

■ 2013年、長岡でのGallery art book chair
http://atelierzen.blog.fc2.com/blog-entry-2093.html

展覧会について

はじめに詩人・瀧口修造(1903-1979)の詩を引用する。

      恋、
      それははじめ氷塊のごとく
      それからバラ色になり
      燃える真紅になり
      ついに完全な黒となり
      永遠に結晶する
      ひとつの出会い。  (瀧口修造著『余白に書く1』より)

大学に入ってまもなく、右も左も知らない東京という大都会で僕は絵画に出会った。そして就職していつからか月給を、生活に対してよりも芸術に注いできた。僕にとっての恋は絵画という芸術だった。そして芸術はお金で買うことができたのだった。だんだんと絵が集まるようになって、また絵と共にその資料としての書籍も増えてきた。芸術は僕の生きる支えになった。単に紙やキャンバスに描かれた非実用の絵が僕の慰めと勇気になった。不思議なことにこの非実用の紙やキャンバスが、何よりも僕の希望として僕の深くに張り付いたのである。
現実につまづいても、日々の生活に疲弊することがあっても、非実用の芸術が僕に“ヘコタレナイ”と言うことを教えてくれたのである。芸術は、「永遠に結晶する / ひとつの出会い」であった。芸術との出会いは、以後、僕の毎日のつまらない現実に、豊饒をもたらした。
今、足利市立美術館で『画家の詩、詩人の絵』という展覧会を開催中(6月12日まで)であるが、今回、ギャラリーみつけで開催させていただく『詩人の絵を中心にして…』という展覧会は、以前から胸中にあったもので、詩人の絵画作品とその詩集を展示するのである。また画家の絵とともに画家自身の書いた書籍や画集も展示する。いい絵を描く詩人はいい詩を書いた。また、そして、いい画家が描いた絵は、これは一つのポエジーである。ぜひご高覧下さい。              

gallery artbookchair 酒井実通男
(2016. 6月吉日)

※酒井さんの上記コメントは、氏が連載エッセイを書いている長岡の情報紙「月刊マイスキップ」の、6月号に掲載されました。
https://www.gallery-mitsuke.com/blog/649/

会場風景

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